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小話。

 こんばんはー、羽鳥です。1000HIT御礼。リクエストを受け付けてますので、何か書いてほしいお話のネタがある人は、コメント欄に足跡を残していってみてください。

 でもって今回は、とあるおばかのお話。

 ‥‥だって久しぶりに物書きの神様が書けって言ってきたから(ぇ

 では、どうぞ。
 ↓↓


 この気持ちに名前がついたのは、いつのことだったろうか。

 最初は、それを抱いていると自分自身でさえもわからないような小さなものだった。なのにそれは勝手に育っていたようで、次第に俺の中を占領していった。

 ‥‥侵略されたとは思っていない。むしろ開拓してもらえたと思ってる。それは俺を躊躇させる難問でありながら、俺の背中を押す力強い腕でもあった。今の俺は、それを抱く前の俺では到底不可能なことでさえも楽々とやってのける。

 それを抱くことによるデメリットは確かに存在する。だがデメリットを補い、しかもまだ何倍も有り余るほどのメリットをも有している。俺自身が、このことを照明している。

 *

「‥‥何、これ」

 人が時間を過ごす場所とは思えないほどにうずたかく資料が積まれた住居‥‥いや、倉庫。通称は「腐海」。賃貸物件であり、現在大家からこの物件を借り受けている者の名は、ロート・クロニクル。学者である。

 資料の多さは学者としてはいいことだろうが、いかんせん片付けなさすぎだ。おかげで、無理矢理に助手としてこき使われている身としては、自分の健康を守るためにもこの腐海を片付けざるを得ない。

 ゆえにクィディ・リトルは、まさに掃除の真っ最中だった。ロートが冒険者として依頼に参加している最中でなければ出来ないことだ。玄関から始まって、机の上、寝台の下、箪笥の前‥‥順番に片付けてきて、クィディは殴り書きらしい丸められたメモを見つけたのである。それが冒頭の文章だ。

「気持ち悪い‥‥」

 片眉を嫌そうに歪めながら目を背ける。

「目的は心情の整理? それとも例の師匠のところに送る報告書の下書き? ‥‥どっちにしろ、情緒的すぎて気持ち悪いことこの上ないよ。ただでさえ最近浮かれてて、近寄りがたくなってるっていうのに」

 独り言を呟きながら、クィディはメモをもう一度丸めていた。ただし今度は以前の状態よりも念入りにぐしゃぐしゃだ。

「もうすぐルディも帰ってくることだし‥‥こんなもの、処分してしまうのが一番だよね」

 さらりと言いのけて、ゴミ箱に投げる。クィディの射撃の腕は確かであり、丸められたメモはすぅっとゴミ箱に吸い込まれていった。

 ****

[ 解説 ]

 「悩むくらいなら悩んでいることを言葉にしろ。そうすれば自ずと道は見える」と師匠に骨の髄まで叩き込まれているロートが、この師匠の言葉に従って行動にうつしたもの。それがぐちゃぐちゃのメモ。

 書いた後でさすがに恥ずかしくなって丸めてポイしたのはいいものの、ポイされたメモは腐海の一部となって、今回クィディに発見されるまで波間を漂っていたのでありました。
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